INTERVIEW 投資先支援

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2024.03.15
株式会社SPACER
代表取締役 田中 章仁

第8回 投資先インタビュー (株式会社SPACER)~”開けていない扉を開ける”60年変わらなかったコインロッカーの常識~

<会社概要>
会社名        :株式会社SPACER
所在地        :東京都中央区京橋1-6-13 VORT京橋Ⅱ3階
代表取締役  :田中 章仁
事業概要     :スマートコインロッカーの製造・販売・運営

Q.貴社の商品・サービスについて教えてください。

A.当社は、スマホがカギになる次世代スマートロッカー「SPACER」の製造・販売・運営を行っています。

「SPACER」は、スマホで予約して使えるロッカーです。
加えて、自分自身で使うだけでなく、鍵情報を共有することで自分以外の人がロッカーを開け、荷物を受け取ることもできる点が大きな特徴です。

これにより、人から人へ、企業から人へといったロッカーを介した“モノ”の受渡しが可能になりました。

これらの技術を活用したサービス事例は以下の通りです。

1.BOPIS(Buy Online Pick-up In Station)事業
これまで、駅に設置されたロッカーは「荷物を預ける」ことのみを用途としてきました。
当社では、各鉄道会社が運営するサイトで購入した商品を、駅のロッカーで受け取れるサービスを展開しています。
参考事例:BOPISTA(ボピスタ)スマートロッカーを活用した受取サービス
荷物預けがされていない「空き時間」を、BOPISによる商品受け取りで有効活用し、ロッカーの稼働率を向上できることが特徴になります。

なお、同サービスは、日経トレンディ「24年ヒット予測」4位にランクインしました。

日経トレンディ「24年ヒット予測」 1位はドローンショー&空中QR:日経クロストレンド (nikkei.com)

2.ホテル配送事業(手ぶら観光サービス)
駅で預けたお荷物が、当日中に宿泊先のホテルで受取れるサービスを行っております。
旅行先へ到着したらまず、
・宿泊先に向かって荷物を預けてから観光する
・ロッカーへ荷物を預けてから観光する
という方が大半ではないでしょうか。
本サービスを利用すれば、宿泊先へ向かう時間、観光を終えた後に預けたロッカーまで戻ってくる時間どちらも省くことができるため、観光やアクティビティをよりたくさん楽しむことが出来るようになります。

3.処方薬受取サービス事業
オンライン診療の需要増の影響を受け、薬局業界ではDX化の取組が加速しています。
オンライン診療後の処方箋提出、服薬指導(薬の説明)、決済、処方薬受取りまでを全てオンラインで完結させ、いつでも気軽にロッカーで処方薬が受け取れるサービスを展開しています。

参考事例:ロッカーを導入する | SPACER

Q.貴社の優位性はどこにありますか。

A.一般的に「ロッカー」というビジネスは、
・ロッカーを製造する事業者(メーカー)
・ロッカーを購入して事業を行うサービス事業者(サービス提供者)
で分断されているケースが多いです。

SPACERの場合、メーカーでもあり、サービス提供者でもあります。
サービス事業者として、自ら他企業との協業モデルを構築しながら「新たなモノの受渡しサービス」を展開し、また、サービスを提供する中で得られるフィードバックをプロダクト(ハードウェアとしてのロッカー、ソフトウェアとしてのサービスの両方)に直接反映させます。
これにより、プロダクトの完成度と事業展開スピードを高い水準で両立できることが当社の優位性であると認識しております。

Q.今後の展望を教えてください。

A.今春から西日本旅客鉄道株式会社様グループと共に、「pikuraku PORTER」という名称で「駅で預けたお荷物が、当日中に宿泊先のホテルで受取れる」サービスの実証実験を広島県尾道市エリアと大阪エリアで開始しております。

同サービスは、荷物を預けて手ぶらで観光できる上に、預けた場所へ戻る必要なくそのまま宿泊先のホテルへ向かうことができることから、サービス利用者からのご支持だけでなく、観光客が増加している主要観光地からもご期待いただいています。
利用者様にはロッカーを通じて新たな利便性を体験いただくとともに、オーバーツーリズム等の社会課題の解決に貢献していきたいと考えております。

Q.広島で取り組みたいことは。

A.「pikuraku PORTER」サービスの更なる展開です。

「しまなみ海道サイクリングロード」をはじめとする尾道市の観光資源の更なる発展のため、尾道市様、西日本旅客鉄道株式会社様グループからのご支援のもと、同サービスの展開に尽力し、広島県観光需要の拡大に貢献していきたいと考えています。

Q.貴社にとって、VCとは?

A.資金面にとどまらず、独自のネットワーク等を駆使した成長支援を担ってくださる投資家だと考えております。

また、事業報告や決算報告等のレポーティングを通じて、スタートアップから一人前の事業会社へと、ガバナンス体制面で成長していくためにも必要な良き指導者の側面も有していらっしゃると考えております。

Q.VCに求めることは?

A.これまでお伝えしてきたとおり、弊社サービスは各方面からご期待いただいており、また、新たなご要望にも応えていけるよう随時新サービスの展開も行ってまいります。

その中で、事業性や成長性、収益性などといった様々な観点でより良い成長を実現するために、VC様には資金面でも経営方針のブラッシュアップの面でも、また様々なリソース・ネットワーク面のご支援も含めた良きパートナーであっていただきたいと考えております。

特に「pikuraku PORTER」のような地域に根ざしたサービスの発展には、各地で豊富なネットワークをお持ちの皆様のお力添えが必要不可欠です。

VC様がお持ちの独自のネットワークをぜひ活用させて頂き、弊社の提供価値の最大化をご支援いただきたいと考えております。

<株式会社SPACER HP>

https://company.spacer.co.jp/

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